【2026年05月】チャットAIは数学で嘘を言わなくなったのか【1年前と比較】

前ページまでのあらすじ

最先端のAIなら,東大入試の数学でも
満点を獲得できるほどに進化した昨今。

しかし,我々一般人にとって重要なのは,
一般公開されているAIの精度です。

また,数学教育に使うためのAIは,
とにかく間違えないことが大事です。

学習者がAIに数学の相談をし,
AIが間違った推論をとうとうと語るようでは困るのです。ℹ️️

1年前,当サイトが独自に検証した限りでは,
一般公開されている無料AIの数学における正確性は
まだまだ全然だったと言ってよいでしょう。

その正確性は,1年でどれほど伸びたのか。

今回は1年前との比較検証ということで,
1年前と同じ問題を出して,
AIたちの回答の精度がどの程度高まったかを
確認していきます。

それでは,問1からスタートです。

問1

質問内容

まずは小手調べ,中3数学の因数分解です。

問1

$x^2-3x-12\;$を因数分解してもらえますか?

入力文:
x^2-3x-12 を因数分解してもらえますか?

詳しくはサブ記事で

問1に関する説明や各AIからの回答,
および採点結果については,
下記のサブ記事をご覧ください。⚠️

サブ記事のパスワードについて

サブ記事には,簡単なパスワードが付いています。

そのパスワードは,
「1年前の検証が行われた年月を表す半角数字6桁」です。⚠️

「西暦1989年 1 月」なら「198901」となります。
簡単ですよね?

他の問いのサブ記事も同じパスワードです。

いずれかのサブ記事でパスワード入力を行った場合,
他のサブ記事でパスワード入力が
免除されることがあります。

このような構成にする理由

わざわざ記事を分け,サブ記事には
パスワードまで付けている理由ですが,
一言で言うなら,「AIの学習対象から外すため」です。

今後のことは未定ですが,1年ないし数年たった頃に,
AIの数学推論能力の進化具合を測るため,
同じような調査を行うことはあるかもしれません。
(結果を公開するかは別として)

次回の調査では,質問の内容も
入れ替える可能性が高いですが,
過去の検証で行ったのと
同じ質問をするという比較実験は,
予備調査として当然行ってみたいことです。

その際に,AIたちがネット検索をして,
この検証記事を見つけたから解けましたでは
意味がありません。

この検証記事によるAIへの影響は
完全には防げないと思いますが,
最低限,直接カンニングされることだけは
避けておこうという意図です。⚠️

問1 採点結果

各AIの得点

問1における各AIの得点は
次のようになりました。(※10点満点)

【今回の結果】

参加AI名問1の得点
ChatGPT-N10点
Copilot-T10点
Gemini-N10点
Gemini-T10点
Perplexity-N10点
Claude-N10点
DeepSeek-T10点
MathGPT-N10点
Grok-N9.5点
DeepSeek-N9.5点
ChatGPT-T3点
Copilot-N0点

【1年前の結果】(比較用)

参加AI名問1の得点
Copilot-T10点
Gemini-N10点
Gemini-T10点
Perplexity-T10点
DeepSeek-N10点
DeepSeek-T10点
MathGPT-T10点
Grok-T9.5点
Grok-N9点
ChatGPT-N8点
ChatGPT-T3点
MathGPT-N2点
Claude-N1点
Copilot-N0点
Perplexity-N0点

「サービス名-N」は熟考機能オフ,
「サービス名-T」は熟考機能オンです。

より正確な意味については,
当記事の2ページ目をご覧ください。

平均点

問1の平均点は次の通りです。

今回1年前
全参加AIの平均点8.50 点6.83 点
高速モデル (-N) の平均点8.63 点5.00 点
熟考モデル (-T) の平均点8.25 点8.93 点

問1 総評・所感

さすがに簡単すぎる問題になってはきたが

前回は15モデル中5モデル(33%)
誤った因数分解を提示してしまいましたが,
今回は12モデル中2モデル(17%)となりました。

さすがにもう,AIの力量を測る問題としては
易しすぎると言えそうです。

とはいえ,全員正解ではないのも事実。

特に,東大数学で満点を取ったと話題の ChatGPT が
今回も不覚をとったのは気になります。

しかも,熟考モデルである ChatGPT-T がです。

ChatGPT は因数分解が苦手なのか

ChatGPT の名誉のために明言しますが,同AIは,
高速モデル( ChatGPT-N )でも熟考モデル( ChatGPT-T )でも,
因数分解を高確率で間違えるわけではありません。

しかし,「次に得た回答を採点対象にする」と決めてから
質問を送信すると,ChatGPT-T はなぜか間違えてしまうのです。⚠️

今回,ChatGPT-T に対して事前に色々質問してみた限りでは,
回答精度はかなり高いように感じられたため,
本検証でも好成績になるとほぼ確信していました。

それだけに,問1に対する誤答を見た時は
絶句 してしまいました。

その後,何度か同じ質問をすると全て正しい答えを返したので,
誤答が採点対象になるのは心苦しい気もしましたが,
式を$\,$$\underline{\,x^2-13x-36\,}$$\,$に変更すると
コロッと間違えたりもしたので,ℹ️️
低い得点になっても文句は言えないかと,
気持ちが軽くなりました。

AIの能力はまだ疑ってかかるべき

重要なのは,ChatGPT の実力のほどを
正確に測定・把握することではありません。

それより,

無料公開モデルの ChatGPT は,
これほど易しい問題でも時々間違える

という事実に注目すべきでしょう。

つまり,

最先端モデルなら東大数学で
満点を取れるまでになったとうわさ
ChatGPT であれば,無料公開モデルでも
簡単な数学で間違えることはないだろう

というのは,危うい先入観でしかないわけです。⚠️

何度でも言いますが,筆者は,
AIの進化を否定したいわけではありません。

簡単な因数分解を間違えてしまうAIを
非難したり嘲笑したりする気もありません。

ただ,AIはもう数学では間違えないと
思い込んでいる人がかなり多そうだと感じられ,
危機感を抱いているだけです。

まだもうしばらくは,AIに数学の相談をする人であれ,
AIを活用して数学教材を作ろうとする人であれ,
AIが数学で間違える可能性を
念頭に置く必要はあると思います。

特に,粗悪AIを搭載した数学教材を
売りつけようとする悪徳業者が現れた場合,
利用者側がAIを過信していると,
粗悪な教材をつかまされる可能性が高まります。⚠️

そうならないよう,十分にご注意ください。

次ページの内容

1問目にして,筆者が今回の検証で言いたかったことは
ある程度言えた感もありますが,
残り4問についても見ていきましょう。

続きましては,1年前は驚くほど安易な誤答
続出した図形問題です。

AIたちは,その誤答を
避けられるようになったのでしょうか?

そして,正答を得られるようになったのでしょうか?

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