【課題学習のテーマ】正多面体がよく知られている5種類しかないことの代数的な証明

前ページまでのあらすじ

前ページで,正多面体が5種類しかないことの
代数的な証明を1つ示しました。

その過程で出てきた

 $2mp+2np-mnp=4m$ …… ①

という方程式の,別の変形方法を考えたいと思います。

補足

もう1つ,有効な式変形がある

上記の方程式①は,次のように変形することもできます。

\begin{eqnarray*}
mnp-2mp-2np&=&-4m\huge\vphantom{1}\\
mnp-2mp-2np+4p&=&4p-4m\huge{\vphantom{1}}\\
p(mn-2m-2n+4)&=&4p-4m\huge\vphantom{1}\\
p(m-2)(n-2)&=&4(p-m)\huge\vphantom{1}\\
(m-2)(n-2)&=&4\cdot\dfrac{p-m}{p}\large\vphantom{\dfrac{1}{1}}\ \cdots\ \text{④}
\end{eqnarray*}

④の右辺についてですが,
まず,$m>0$ であることから,$p-m<p$ です。

この不等式の両辺を正の数 $p$ でわると $\dfrac{p-m}{p}<1$ となり,
さらに両辺に $4$ をかけると,$4\cdot\dfrac{p-m}{p}<4$ となります。

従って,④より,
$(m-2)(n-2)<4$ であることが分かるのです。

これは,前ページの不等式③と一致しています。
そこから,前ページと同じ推論を展開することも可能です。

他のアプローチもあるかもしれない

$2mp+2np-mnp=4m$ という等式に対しては,
他にも色々な式変形が考えられそうです。

筆者は,既に述べた2通りしか
有効な式変形を発見できていませんが,
探せば他にもあるかもしれません。

興味のある方は,探してみられるのもよいかと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
参考になれば幸いです。

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